こんにちは。ドラマ蘭陵王が面白かったので感想とか書いてみます。
前回は、主人公二人について書いたので脇役の人達について書いていきます。
皇太子と鄭児
皇太子(高緯 こうい)
皇帝 武成帝の第一王子。無能ではないが、有能である蘭陵王と比べるとちょっと残念な人。
周の敵からみると、武人としての知略はいまいちで、王としての器ではない。という感じ。
孫子兵法の教えで「鳥が立つところには兵が潜んでいる」ってのがあるらしい。敵がフェイクで遠くから鳥を飛ばしたのを見て、 そこに敵がいる。孫子兵法で習ったからね!と自信満々に行動したのに敵の作戦にまんまとひっかかっているのはちょっと気の毒だった。教科書通りに物事をこなす優等生っていう風に描かれているのかな。
多分、第一王子であり皇后の息子ということでちやほやされてきたのだろう。彼を心から信頼する家臣はおらず、その逆もまたいなさそう。
祖珽(そてい) のような奸臣に持ち上げられてはいるが、傀儡にしようとしているのが丸見え。高緯は、彼に過去に命を助けてもらったので信じていると言っているが、それも策略っぽい。
こんな人達に囲まれているため、自分の弱い面を見せられるくらい心を許すことができる相手が王宮にはおらず、だれかよりどころになる人がいれば…という気持ちがあるため、そこに付け込まれているのでは?と思う。
それに付け込んだのが、鄭児なんだけどね。
鄭児
元は良家のお嬢様だったが、皇后の使用人としてはたらいて、後に皇后が蘭陵王の監視をするために彼のお妃候補として送り込もうとします。
侍女であった頃の彼女は清楚で優しい女性でした。蘭陵王を監視する役として、皇后がお妃候補として送り込んだスパイではありましたが優しい女性でした。
蘭陵王の他のお妃候補はあからさまに雪舞をバカにしていましたが、鄭児は気にかけてくれている風だったし。
しかし、その後 祖珽が蘭陵王を謀反人に陥れようとした事件に巻き込まれたことをきっかけに、後宮を追い出されて奴隷のように扱われます。
男に純潔を奪われたり、ボロボロの格好で疫病流行している所で働かされたり。
このあたりの話は辛かった…。だましだまされの奴隷社会。優しかった鄭児が そんなところに、 放り込まれて、生きるためにやさしい心を無くして荒んでいく姿は見るのが辛かったです。
王宮に戻るために、親友を殺して身分乗っ取るってのも驚いた。このドラマで一番、変化を遂げた人だと思う。
高緯と鄭児
高緯は昔から鄭児が好きでした。なので鄭児が奴隷から戻ってきた後に自分の妃にするのですが、この二人の関係は本当に辛いですね。救われない…。
鄭児は妃になったあとも、昔一目ぼれした蘭陵王のことが今でも忘れられず。 高緯は鄭児のこと大好きなんですけど、鄭児はそんな高緯の事を少しも思っちゃいない。
だって、毒飲ませられるくらいなんだもん。
鄭児は高緯を利用するために薬を飲ませます。睡眠薬的なもので量を間違うと死んじゃうやつ。鄭児は睡眠薬の量を超えた量を高緯に飲ませていたため、高緯はフラフラだった。
悲しいのが、高緯は体に悪いものだと知りつつも、鄭児が優しさで渡してくれているものとして応えている。毒とわかっていても飲むの。
もう、このお薬渡しのシーンがいつも見ていられないんだよね。
鄭児:あなたの事をいつも考えています(的なセリフ)
高緯:(好きな鄭児にそんなこと言われてうれしそうにする)
鄭児:では、お薬(毒)を差し上げるのでゆっくり休んでください。
このやり取りがでてくると、苦笑いしてしまい、ひどい奴であるはずの高緯がいつも気の毒になりました。
そんなひどい鄭児でしたが、最後に「あなた(高緯)と添い遂げたいと思っていたのはホントです。」みたいなことを言っていたけどあれはどういう気持ちでいったのかな…。毒を盛れるほど好きではない相手だったけども、時には癒されることもあったという事なのだろうか。
毒とわかっていてもそれを飲んでくれていることを知ったことで、自分が愛されているという事を実感したんですかね。
さいごに
蘭陵王や雪舞は辛自分の信念に従って強い心で突き進んでいくイメージがあります。その強さってなかなか難しい。
高緯や鄭児は、辛さに負けてしまい人間の汚い面がわんさか出てきていました。その弱さはには同情できる部分が見えてしまうので、 嫌な役ではありますがなんか気になってしまうんですよね。完璧人間でない、人間らしさに惹かれるってことですかね。
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