少女革命ウテナを最終回まで見終わりました。
アンシー+暁生⇒依存するアンシー。アンシー・ウテナ⇒自立したアンシー という関係だな…と思いました。どういうことか忘れないように詳しく書いておこうと思います。
アンシーを依存体質にする暁生
この二人、はじめ(暁生がディオスだったころ)は純粋にお互いを思いあっていたのでしょう。しかし、暁生が「世界の果て」になってしまってからは互いに病的に依存する関係になってしまっていますね。
アンシー、依存しているな…と思ったシーンを挙げてみます。
アンシーがウテナを裏切るシーン
アンシーは暁生にウテナの剣を渡すために、ウテナを刺して裏切りました。
人を刺すレベルまでくると、依存というか洗脳されていますよね。その後のアンシーと暁生のセリフが、「お互いを一番知っているのは自分だけ 」 というようなセリフを言っています。
閉じた世界で頼れるのは信用できるのはお互いだけと思っているのが不健全です。
暁生がアンシーに涙を見せるシーン
ウテナから奪った剣を欲しがる暁生。アンシーを見つめてこんなセリフを言い、涙を流します。
俺がかつてのように王子様をめざしていたら誰も苦しまなかったのかな…
これはずるい。そして暁生の思うがままに、剣を渡してしまうアンシー。
アンシーを傷つけた後に気を引くセリフ。 まるで「DVした後にやさしくなる夫」を思わせるような場面だと思いました。 妻を殴った後に、優しい言葉ですり寄る夫という関係を想像してしまいます。
アンシーが冷静な精神状態ではなく、暁生しか見えなくなっているのでこんなセリフにコロッといってしまうのでしょう…。
アンシーを自立した女性にしたウテナ
ウテナはアンシーに自立させるきっかけをガンガン与えようとしますね。暁生へ依存していたアンシーにとって、そんなウテナの行動は鬱陶しいだけでしたが、最終的にアンシーを自立させることに成功します。
アンシーの世界を広げようとするウテナ
ウテナは薔薇の花嫁を辞めさせるために、アンシーの世界を広げようと何度も働きかけます。友達を作ったり、夢中になれることはないのか?等。
薔薇の花嫁であること=暁生への依存です。なので薔薇の花嫁を辞めさせようとする事は暁生からの自立を促すことになっています。 ウテナはこの時点では知りませんが。
アンシーの凝り固まった暁生への思いは強いのでなかなか効果は見られません。しかし、少しずつアンシーに変化が見られました。
例えば、ウテナ経由で若葉と接することで「お料理をうまくなりたい…」と自分の気持ちで物を言うようになります。
それを聞いた冬芽に「薔薇の花嫁がそんな事をいうなんておかしい」と否定されてしゅんとしているところもアンシーの心境の変化がみられますよね。これまではそんなことで心を動かされるアンシーではなかったのですから。「やりたいことがある」という気持ちの裏返しのように思えます。
最後に自分の力で依存から解放されらアンシー
アンシーは暁生とウテナの決闘後に消えたウテナを探すために暁生のもとから去ります。
ここでのポイントは、
①ウテナがアンシーを棺桶から救い出すことができなかった
②暁生が存在している
にもかかわらず暁生を拒否できたというところ。
①は、最後までウテナに守られっぱなしではなく、最終的には「アンシー1人で」暁生を拒否した (=暁生から解放) という事が強調しています。
②については もし、「暁生が消えたことで依存が自然解消した」という流れだったらアンシーの独り立ちという感じは薄れていたんだろうなぁと思います。
おわりに
これ、恋愛に置き換えてみても面白いですね。DV彼氏との恋愛は自分をダメにしますが、心が素敵なイケメンと付き合うと自分自身も成長できる…みたいな感じの話に置き換えれる。
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